●サイソンブン県（旧ビエンチャン県サイソンブン郡、ホム郡及び旧シェンクワン県タートーム郡）（但し，国道１Ｄ号線は除く），シェンクワン県クーン郡南部（但し，国道１Ｄ号線は除く）及びパーサイ郡中部及び南部
　　　　：「渡航の是非を検討してください。」（継続）

●上記以外の地域
　　　　：「十分注意してください。」（継続）

☆詳細については，下記の内容をよくお読みください。

概況

（１）ラオスにおいては，サイソンブン県（2013年12月末に県として設置，旧ビエンチャン県サイソンブン郡、ホム郡及び旧シェンクワン県タートーム郡により構成），シェンクワン県クーン郡南部及びパーサイ郡中部及び南部において，国道１Ｄ号線を除き，依然反政府武装勢力が活動している模様であり，これらの地域では不測の事態に巻き込まれる可能性も排除されません。同地域では，過去に，反政府勢力とみられるグループと政府軍との間で戦闘が発生したとの情報があるほか，バス又はバスターミナルを狙った爆発事件や乗客等への襲撃事件等が発生しています。

（２）また，首都ビエンチャンを中心に、置き引き，侵入盗，ひったくりが多発しており，日本人も多数被害に遭っています。最近では銃器を使った犯罪も増加しています。今後も同種の事件が発生する可能性は排除できませんので，渡航に際しては十分な注意が必要です。

地域情勢

（１）サイソンブン県（旧ビエンチャン県サイソンブン郡、ホム郡及び旧シェンクワン県タートーム郡）（但し，国道１Ｄ号線は除く）,シェンクワン県クーン郡南部（但し，国道１Ｄ号線は除く）及びパーサイ郡中部及び南部
　　：「渡航の是非を検討してください。」（継続）

ア　旧サイソンブン特別区に当たるサイソンブン県には，反政府武装勢力が存在するといわれています。
サイソンブン県は，2006年まで，サイソンブン特別区として軍が実質的な統治をしていた地域であり，同年にビエンチャン県及びシェンクワン県に分割編入された後も，治安情勢は安定したとはいえません。同県北部の山岳地帯では，依然として治安状況が不透明であり，不測の事態に巻き込まれる可能性は排除できません。
イ　国道5号線を，ビエンチャン県バンビエン郡ホアイモー側からサイソンブン郡に向かって東に進むと，途中から未舗装の道路になっています。更に奥地にも集落は点在しますが，電気，水道，電話等の公共サービスが得られない場所が多く，既に廃墟と化した集落もある模様です。
ウ　サイソンブン県アヌヴォン郡とローンチェン郡（旧ビエンチャン県サイソンブン郡）とシェンクワン県パーサイ郡の郡境及びシェンクワン県パーサイ郡とサイソンブン県タートーム郡の郡境付近（但し，国道１Ｄ号線は除く）は，2012年から2013年にかけて反政府勢力と政府軍の衝突が頻発しており，双方に死者が出ているとの情報もあります。
エ　シェンクワン県クーン郡南部及びパーサイ郡中部及び南部においては，過去に反政府武装勢力によるものとみられる集落の焼き討ち事件や銃撃戦が発生するなど，乾季になると，断続的に反政府勢力と政府軍との間で衝突が発生している模様です。これらは外国人を標的とした事案ではありませんが，今後，同勢力が現政府の信用を失墜させることを目的に，外国人に危害を加えることも考えられます。
オ　国道5号線からシェンクワン県ポンサワンへ向かうルート上には，要所に軍の検問所が設置されています。ラオス政府が外国人の通行を禁止しているほか，ラオス人であっても通行証がないと通行できないなど，厳しい通行制限措置がとられています。同地域では，過去に少数民族と行動を共にしていた欧米人ジャーナリスト等が当局に拘束され，国外退去処分を受けたり，米国人が少数民族と接触した結果，ラオス政府の行う少数民族政策への干渉・妨害行為に当たる等として、治安当局に一時身柄を拘束され，その後国外退去処分を受ける等の事案が発生しています。
　つきましては，同地域に渡航・滞在を予定されている方は，渡航の是非を含め自らの安全につき真剣に検討され，渡航・滞在される場合には，通信手段が確保できない場所や山岳地帯への立入りは避けるなど、安全確保に十分注意することをお勧めします。